【専門家監修】技術者派遣が「やめとけ」言われる理由と対策方法について
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技術者派遣での働き方は、世間一般のイメージが悪く
「やめとけ」と言われるケースも少なくありません。
本記事では、技術派遣で働くことに対してやめとけと言われる理由や、対策方法について詳しく解説します。
技術派遣にはデメリットばかりでなく、多くのメリットも存在します。
この記事があなたのより良いキャリア選択に貢献できれば幸いです。
技術者派遣とは
正社員として派遣会社に雇われ、別の企業に派遣されて働く雇用形態です。
雇用されるのは派遣会社ですが、日々の勤務先は派遣先企業で
派遣元企業のオフィスに足を運ぶことはほとんどありません。
一般的な派遣との違いですが
技術者派遣には3年ルールが適用されない場合があることです。
※3年ルール:同じ派遣先での就業期間が3年を超えてはいけない
技術者派遣が「やめとけ」と言われる主な理由
技術派遣で働く際に、周囲から「やめとけ」と言われる理由はさまざまですが
特に以下の3つが挙げられます。
- 周りからのイメージが良くない
- 正社員になれない
- キャリアアップができない
以下で、順番に解説します。
周りからのイメージが良くない
正社員として就職できなかった人がつく職業
派遣切りなどの露骨な不安定さがイメージ
主体性に欠ける人が多い
など、正直派遣に対する世間の印象は良くありません。
同窓会や合コンなどで、「技術者派遣」と自己紹介すると
「あぁ…。大変そうですね」という反応を得ることもあるそうで
さらに、結婚するとなった際も、男性が相手の両親から不安を抱かれることもあるそうです。
しかし、現代の働き方を考えると、技術派遣は魅力的な選択肢と言えます。
未経験からでもチャレンジしやすく、仕事とプライベートを両立させることができる点がポイントです。
また、自分の興味や得意な分野に特化して働けるため、将来的なキャリア形成にも役立ちます。
正社員になれない
「派遣社員だから正社員になれない」というイメージがあるために
やめとけと言われることは少なくありません。
派遣社員と聞くと、一時的な雇用関係を結ぶアルバイトのようなイメージがあります。
そのため、「派遣社員=正社員ではない」という先入観が根強いのかもしれません。
しかし、実際には施工管理の派遣でも正社員として働くことが可能です。
具体的には、派遣会社の正社員として雇用され、派遣先で業務に従事するという形です。また、派遣先の正社員として雇用されることもあります。
派遣会社の正社員として働くことで、福利厚生の利用や社会保険への加入も可能です。
ただし、派遣会社によっては正社員の雇用を提供していない場合もありますので、事前に確認することが重要です。
キャリアアップができない
派遣会社から派遣される人材は、責任のある仕事に就かないから自己管理能力に欠けると言われることもあります。
ですが、「派遣=キャリアアップできない」というのは大きな間違いです。
施工管理は実務経験が重要視されます。実務経験を積むためのチャンスは自分で行動すれば手に入れることができます。その人自身の努力次第という訳です。
派遣社員は、正社員よりもさまざまな現場で経験を積んでいるために、経験値で勝ることがあります。
これらの経験を十分に活かして実力が認められると、派遣先からのヘッドハントにあう可能性もあります。
抑えておきたい「同一労働同一賃金」制度
派遣社員として施工管理への転職を考えている場合、「同一労働同一賃金」という制度を抑えておきましょう。
この制度は、業務内容が同じであれば雇用形態に関係なく
同じ賃金が支払われるべきだという考え方に基づいて生まれた制度です。
かつては、正社員と非正規社員との間に賃金格差が大きな社会問題となっていました。
この格差を解消するために導入されたのが「同一労働同一賃金」制度です。
正規・非正規の格差の是正
給与面において、非正規雇用の労働者は
基本的に正規雇用の同僚と同等の水準の給与を受け取ることが保障されます。
また、賞与に関しても、同様の待遇が期待されます。
これにより、派遣だからという理由による待遇の不公平さが大きく緩和されました。
非正規雇用者へのスキルアップの機会
かつては、派遣社員として働くと、限定的な業務しか与えられないという状況がありました。
しかし、同一労働同一賃金の制度の導入により
非正規雇用者も正規雇用者と同様にスキルアップの機会を手に入れることができつつあります。
派遣でも差がつくポイント
経験年数と役職
経験年数や役職が高いほど、収入に大きく影響します。
施工管理職は、資格や実務経験を積み重ねることでキャリアを築いていくことができる職種です。
例えば、「2級施工管理技士」から始め、さらに資格を取得して「1級施工管理技士」に昇格することが可能です。
1級施工管理技士の資格を取得し、実務経験を積むことで、かなりの収入が期待できます。
経験とスキルの積み重ねが、より高い報酬とキャリアの発展をもたらすことは間違いありません。
就業地域
大企業にはあてはまりませんが、都市部と地方では給与水準が異なります。
一般的に、首都圏を中心とした都市部では高い給与が支払われる傾向があり、一方で地方ではそれよりも低い給与が一般的です。
また、災害復興や国際イベントなどを理由に、建設業界での求人が活発な地域では、高収入の仕事が出やすいです。
工事の種類
工事の種類は様々ですが、工事の種類も、年収に影響します。
インフラ関連のプロジェクトは、比較的高い収入が見込める傾向にあります。
一方、学校や公共施設などの設備に関する工事は、やや収入が抑えられる傾向があります。
現場の規模や難易度によっても異なりますが、
より複雑で経験とスキルが求められるプロジェクトほど高い年収を期待できます。
派遣先の規模
企業の規模が大きくなれば、建設管理者の収入も大幅に変わってきます。
大手ゼネコンと言われる規模の会社では、年収が1,000万円を超えることも珍しくありません。
ただし、大手企業への転職は容易ではありません。しかし、資格を取得し経験を積めば、それは夢ではありません。
建設業界では、「ゼネコン」>「サブコン」>「下請け」といったピラミッド構造があります。
より元請けに近いポジションに就けば、年収も高くなります。
対策方法:技術者派遣でのキャリアを成功に導くコツ
目標設定と自己管理
技術者派遣でのキャリアを成功させるには、明確な目標設定が不可欠です。
具体的には、自分がどの技術領域で成長したいのか、
どういうポジションを目指すのかを定め、それに向けた行動計画を立てることが重要です。
目標を達成するためには、日々の業務だけでなく、学習や資格取得にも時間を割かなければなりません。
強固な自己管理能力がこれを支える鍵となります。
ライフプランを立てておく
仕事の目標以外にも、なるべく具体的なライフプランを立てておきましょう。
ライフプランとは、将来の出来事や予測される変化を考慮した人生計画です。
技術派遣を選ぶ人々は、20代から基礎的な知識や技術を身につけ
将来を見据えて正規雇用を目指す道を歩むことが一般的です。
正規雇用者として働けば、生活費を安定して賄うことができ、将来かかる費用についての心配が少なくなります。
キャリアの目標は、結婚はいつするかなど、ライフプランをしっかりと考え抜くことが大切です。
紹介予定派遣を利用する
『紹介予定派遣』を使って、正社員を目指すのも一つの選択肢です。
一定期間、派遣として働くことで実際の仕事ぶりを見てもらえますし
自身も経験を積みながら実務スキルを磨くことができます。
未経験からでも採用が期待でき、通常の就職活動では見逃してしまう企業との出会いも
紹介予定派遣を通じて見つけることができます。
就職活動にかかる労力や時間を節約することもできるでしょう。
紹介予定派遣は、仕事に入る前から雇用環境を試すことができるため
雇用主も人材の適性を確認できるという点で双方にとってメリットのある働き方です。
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水野源太
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株式会社レバキャリ 1級電気工事施工管理技士
静岡県出身。新卒で大手総合設備会社に施工管理として就職し、大型現場の再開発工事を経験。その後、建設人材派遣会社へと移り、複数現場で施工管理としての経験を積む。1級電気工事施工管理技士に合格したのを機に、同社の本社へと出向。研修講師としてTfas研修・AutoCAD研修・専門知識を付与する研修・コミュニケーション研修等を担当し、1000人以上に対する研修を実施。副業では月間10万人が見る教育系テックメディアの立上げ、SEOの実行支援、ランディングページの制作を経験。2024年4月に株式会社レバキャリにジョインし、「建設業で長く働く人を一人でも増やす」為に研修やフォロー、マーケティング業務に従事。