不陸整正とは?路盤工との違い、原因、許容範囲、作業手順など
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不陸整正とは?
不陸整正とは、結論「コンクリート面のデコボコを直すこと」です。
まず用語の説明からなのですが、不陸というのは「コンクリート面のデコボコ」のことを指します。壁や床などのコンクリート打設をする際、基本的には水平垂直にコンクリートを打設します。綺麗に平らな面を施工するのが理想ではありますが、実際にはそこまで綺麗にいかないのが現場です。
ある程度は平らに施工できることもありますが、場合によってはデコボコが発生してしまうこともあります。誤差程度のデコボコなら許容されることもありますが、無視できないほど大きなデコボコを作ってしまうこともあります。これが不陸です。
この不陸を平らに直すことを、不陸整正と呼びます。
- コンクリートの柱
- コンクリートの床
- コンクリートの壁
上記の様なデコボコを直します。
また、道路工事において路盤や路床の面を平らにするのも不陸整正と呼んだりします。
不陸整正と路盤工の違い
不陸整正と路盤工の違いは、結論「工事範囲の違い」です。
路盤工は路盤全体を工事する業者のことを指します。対して、不陸整正は路盤面のデコボコをなくし、平らにすることです。路盤工は路盤全体の施工をし、不陸整正は最後の路盤面を平らにします。
路盤工事の一部が不陸整正です。微妙に指す範囲が異なりますので、理解しておきましょう。
不陸が発生してしまう原因
不陸が発生してしまう原因は下記の様なことが挙げられます。
- 型枠の経年劣化
- コンクリート打設時のミス
不陸の許容範囲
建築の場合、どの程度の不陸なら許容されるか?といった基準は存在しません。
目で見たときに「明らかにおかしい」「是正が必要」といった場合には不陸整正を行う必要があります。検査する人の主観(ゼネコンの責任者や設計監理者や施主)なんかによって異なります。
不陸整正の作業手順
不陸整正の作業手順①現場確認
まずは不陸が発生した箇所の確認を行います。設計図・施工図とは違った施工となってしまうのが不陸ですので、必ず現場での確認を行います。
確認事項としては下記の様なものが挙げられます。
- どこに不陸が発生しているのか?
- どの程度の不陸が発生しているのか?
- どこまでの範囲まで不陸が発生しているのか?
不陸整正の作業手順②不陸整正を行う
不陸整正のやり方は、不陸の状況によって異なります。
不陸が凸なのか?凹なのか?によってやり方が変わります。凸の場合は研磨機を使って突出部分を削ったりしますし、凹の場合はモルタルやレベリングを使って不陸を整正したりします。
不陸整正の作業手順③仕上げ
不陸整正を行った後は仕上げをして見た目を綺麗にします。
不陸整正に関する情報まとめ
- 不陸とは:コンクリート面のデコボコのこと
- 不陸整正とは:コンクリート面のデコボコを直すこと
- 不陸整正と路盤工の違い:工事範囲の違い
- 不陸の原因:型枠の経年劣化、コンクリート打設時のミス
- 不陸の許容範囲:現場によって異なる
- 不陸整正の作業手順:現場調査→不陸整正→仕上げ
以上が不陸整正に関する情報のまとめです。
コンクリート工事において、一発で不陸が発生しないように施工するのは大変です。多くの場合、不陸整正をする必要が出てきますので、基本的な知識について理解しておきましょう。
正しい知識を身に着けることで、施工管理として成長し、キャリアアップへと繋げていきましょう!
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水野源太
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株式会社レバキャリ 1級電気工事施工管理技士
静岡県出身。新卒で大手総合設備会社に施工管理として就職し、大型現場の再開発工事を経験。その後、建設人材派遣会社へと移り、複数現場で施工管理としての経験を積む。1級電気工事施工管理技士に合格したのを機に、同社の本社へと出向。研修講師としてTfas研修・AutoCAD研修・専門知識を付与する研修・コミュニケーション研修等を担当し、1000人以上に対する研修を実施。副業では月間10万人が見る教育系テックメディアの立上げ、SEOの実行支援、ランディングページの制作を経験。2024年4月に株式会社レバキャリにジョインし、「建設業で長く働く人を一人でも増やす」為に研修やフォロー、マーケティング業務に従事。